小山内美江子「3年B組金八先生 ”飛べよ、鳩”」読了。テレビドラマのノベライズ版で、かつて高文研から出版されていたものを角川文庫が再装丁したもので、シリーズ1作が2巻、シリーズ2作目の1巻目までが発売されている。今後毎月1巻づつ発売される予定。
さて、この本を読んでいて意識の奥底に常にあるのが自分の経験との比較だ。金八先生の言葉に、かつての恩師の言葉を思い浮かべたり、友達とのやりとりなどを思い出して、あのときの友達の思いを再認識したり。
僕自身、教育者を目指した時期もあった。が、しかしこの本を読んで、やめてよかったと思うのだが、あらためて考えてみると、自分の子どもへの教育というのは必要で、親というのは別の意味でも教育者でなければならない。金八先生は、その生き方で教師として、人間として、そして親としての教育者を見せつけてくれる。実在する人物ではないが、理想とする人間像に近いのかも知れない。