森博嗣先生の「臨機応答・変問自在〈2〉」を読了。N大学の建築学部の教授であり小説家の森先生は、学生に質問させて成績を評価するという。その質問集を文庫化したもの。僕も学生時代は良い質問をすることが良い研究者への近道と、先生方に厳しく指導されたものだ。質問することにより理解を深めるとともに、自分自身で理解したことを客観視することができるのが、よい質問である。とはいうものの質問されて四苦八苦した思いはどんな人にもあるものだ。一概に西欧の人間は比較的良い質問をしてくる。日本では学ぶことはまず無いが、西欧では修辞学という学問があり、人間のコミュニケーションに必要なルールなどを体系的に学んでいるのだ。この「臨機応答...」では、こういったことを実例を交えながら、おもしろおかしく学ぶことが出来る。ちなみにこの本は続編が出ているそうだが、僕はまだお目にかかっていない。